しそブログ

車、バイクの話題多めです

愛車遍歴 バイク編 その2 カワサキ GPz900R

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 初めて私が買った大型バイク、カワサキ GPz900R。

カワサキが威信を賭け初の水冷バイクとしてこの世に送り出し4半世紀に渡って製造されたロングセラーモデル。

ninjaの名で知られ、トム・クルーズトップガンで乗ったことで有名になったカワサキのかつててのフラッグシップである。

 

 私が約二年の思い出を共にしたGPz900Rとの思い出を語っていく。

 

当時バイクは前述したヤマハルネッサに乗っていたが、2年ほど乗ってそろそろ大型に乗ってみたいなという気持ちが出てきた。

 

 ルネッサは軽快で楽しく燃費もよくスタリングよく非常にいいバイクであったが高速に乗って出かけるにはちょっとパワー不足であった。

時速60キロ超えたあたりからスピードの伸びがかなり悪くとても高速に乗ろうとは思わなかった。

 

 高速を使ってツーリングをしてみたい!長距離走っても疲れないフルカウルに乗ってみたい!

車ももちろん好きであったがカーディーラーということもあり好きな車は乗れない。ならばバイクにつぎ込もう。

 

大型バイクに乗り換える動機は十分だった。

 

 初めての大型バイクということで最初は安いやつでいいか、んでフルカウルのバイクにしたい。じゃあGPZか!そんなノリだったと思う。

 

 どうせ買うなら高年式の綺麗なやつが欲しい・・・。どうせなら逆車がいい・・・。んで人気色のグリーンで・・・。うん全然安くなかった。結局総額75万ぐらいしたと思う。

 

 乗った後で思ったけど国内仕様で全然良かった。んで人気無い色なら半額程度で買えてた。更に言うともっと安い予算で新しい設計のバイクに乗れてた。同じカワサキのフラッグシップであるZX9Rとかのほうが安くて新しくて速いのだ・・・。

 

まあそんな事買ってから言ってもしょうがない。

 

 乗った感想はやはりザ・ビッグバイクとも言うべき加速!1速で100キロまで出るのはさすが大型バイクである。3~4秒で時速100キロに到達するのである。車では到底体験できない怒涛の加速であった。

 

 フルカウルバイクなだけ合って体に受ける風はかなり少なくなり、冬になっても割と平気であちこちまで出かけることができたと思う。やはりカウルは大事だ。

 

 納車されてすぐ高速道路を使って郡上八幡まで走りに行ったが非常に快適であっという間に到着した。ホイールベースが長いので安定性も抜群だった。ルネッサでは考えられないことであった。

他にも諏訪大社まで観光に行ったりもした。これはなかなか距離があってしんどかったが・・・。

 

 他にもレッドバロンのツーリングに何度も参加し、マスツーリングを初体験した。ちょっとした知り合いもできたりした。琵琶湖にBBQしに行ったり、岐阜の山奥まで言ったり、浜松まで餃子を食べに行ったりと・・・。

 このバイクに乗ってるときが一番一般的なバイクに乗ってます的、いわゆるステレオタイプなバイク乗りであったと思う。

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この写真がレッドバロンのツーリングに行ったときの写真である。

 

あとこのバイクに乗っている時ものすごくオジサマからモテた。とにかく色んな所で声をかけられたのだ。

 

 ガソリンスタンドでガソリンを入れている時オジサマが「お兄ちゃんコレGPZでしょ?俺も昔乗っててなぁ。すごく綺麗でかっこええなぁ。」

 

他のガソリンスタンドではオジサンの店員さんが「私もGPZに乗っていましてね・・・。新車から20年ぐらい乗り続けてるんですよ。」

 

自宅にバイクを置いておいたらハンドルに名刺が貼り付けてあり、「近所に住んでいます。私も同じカラーのGPZに乗っています。一緒にツーリング行きませんか。連絡待ってます。」

連絡取って会いに行ったら若いねえ!!って驚かれた。ツーリングは休みが合わなくて行くことはなかったが。

 

偶然立ち寄ったトライアル場に見学に行ったら同じタイミングで見学に来ていた10歳ぐらい年上の隼乗っているお兄さんと知り合った。この人とは2回ほどツーリングに行った。若いのにシブイの乗ってるねとか言われた気がする。

 

 まさにGPZの魔力とも言うべきものすごいオジサマからの羨望の眼差しを頂いたのだ。ZX9Rを選んでいたらこのような出会いは無かっただろう。

GPZを通じてたくさんの出会いを得ることができた。他のバイクでは得られない得難い経験だったと思う。

 

 

 ただやはりこのバイクも主に設計が古いことによるネガはたくさんあった。

 

 まず当たり前だが非常に重い!総重量250キロぐらい合ったため取り回しに苦労した。

立ちコケやら低速でコケたりして3回ウインカーを割ってしまった。

一度角度がつくまで倒れると跨った状態からリカバリーできない。

 

 あと長いホイールベースからくる小回りの効かなさ。これは長いほうが高速安定性あるから一長一短ではある。

まったり流すならいいけど重量も相まって峠道とか走るには結構きつかった。

 

あとは設計の古さから来る燃費性能やら走行性能あたり。この辺りは当時はあまり気にならなかったがいろんなバイクを経験した今なら結構気になると思う。

 

 そんなかんなで2年ほど乗ったが今の会社に入社と同時ぐらいに手放した。

あまりツーリングに参加することも無くなり、日帰りで行きたいところもたいてい行き尽くしてしまった為あまり乗らなくなってしまったからだ。

 

 丁度手放す頃親しいレッドバロンの店員さんにマスツーリングを何度かご一緒した知り合いが車に突っ込まれたと聞いた。バイクはぐちゃぐちゃで本人は半身不随の障害者になってしまい車椅子生活になってしまったようだ。同時お互いmixiで繋がっていた為詳しい話をやり取りした。その辺りの話もバイクについて考えさせられるきっかけにもなった。

 

 やはりバイクの乗っているとどんなに気をつけてもヒヤリという場面は何度か経験することはあった。確かに楽しい乗り物ではあるが車に比べて圧倒的に危険な乗り物には違いないのである。

 

 2CHのバイク板の話題でヒヤリと思った千回に一度は事故になる。事故になる千回に一度は死ぬ。こんな言葉を見た覚えがある。言い得て妙だなと思った。死ななくても怪我をする、障害者になるという確率はもっと多いだろう。

 

そんなわけで一旦バイクを降りることにしたのだ。

 

バイクは買ったレッドバロンに引き取ってもらった。

 

 すでにGPZがこの手を離れて何年も経つがGPZと過ごした日々はまるで昨日のことのように思い出す。

このバイクでしか得られない経験をたくさん頂いたのだ。

正直この手のバイクを買うことはもう無いだろうが非常に楽しい日々だった。

 

思い出をありがとう。俺の心の中には何時も色褪せることなく一緒にいる。